-月兎-

月兎/宛名の無い手紙
(作詞:麗奈 作曲:村上常博&麗奈 編曲:月兎)Produced by 月兎

G: 村上 常博 Tsunehiro Murakami
B: 小林 尊也 Tatsuya Kobayashi
Vo: 麗奈 Reina
Ds: 都志見 正 Tadashi Tsushimi
Key:永森 潤 Jun Nagamori


 音楽に対してはそれぞれ異なる世界観をもつ持つメンバーが集まり、個々での
活動する時とはまた異なる音楽のうまれる場となったのが「月兎」です。
2000年7月結成、その後メンバーチェンジを経て2006年8月に現在の編成となりました。
個々の表現したいことが「月兎」独自のサウンドとしてお届け出来、聞いて下さったかたが
そこに季節の香りや喜怒哀楽を感じ、そして、どこか懐かしいような感覚や風景を
思い起こして頂けるようでしたら幸いです。

人間の記憶は実に曖昧であり、時に都合良く操作/改竄/消去される。
これは他の生物より寿命が長いために必要な機能とされているが、
他方、本人が意識していない事柄は勿論、経験したはずのない
「記録」が脳裏にひらめき、経験のように固定されることがある。
DNAの為せる技とでもいうべき事象であるが、作詞者はこの説明
しがたい記憶との葛藤を昇華させるべく幾つかの詩を書き綴っており、
本作品はその中でも極めて長い物語の序章にあたる。
月兎の曲の中で珍しくメジャーキーで始まり、音楽の趣味を異にする
メンバーがそれぞれ実験的アプローチを試みた痕跡が随所に認められる。


宛名の無い手紙

海を渡る風にひととき身を任せ
誰かの愛の歌を遠くに聞いている
光と影を抱き たゆたう波間に魅せられて

半ば眠りに落ちた日々
永遠の約束 夢見たまま
陽炎は夕陽を抱く
星達が生まれ来る夜
儚い光が舞い踊る

遠い記憶の中
私を抱くその手は戸惑いの鼓動に震え
私を見つめたその瞳は鏡に映る私と同じ
北の空の灰色と南の空の青色と

鏡の国に住む貴女 鏡の国を見つめる私
沈黙を破るその声は誰にも聞こえはしない
願いごとを呟くその声は 願いごとを呟くその声は
沈黙を破るその声は 願いごとを呟くその声は

扉の向こうに置き忘れられた
宛名の無い手紙 くるったピアノ
思い出の縁(よすが)に 貴女が口ずさむ 子守唄はもう 聞こえない
白い蝶を追って天に召された 幼子の瞳が
鏡の中に貴女を閉ざす 鏡の中に貴女を閉ざす
手紙のように置き忘れられたいと
手紙のように置き忘れられたいと

鏡の国に住む貴女 鏡の国を見つめる私
沈黙を破るその声は 願いごとを呟くその声は
子守唄を歌ったその声は 子守唄を歌ったその声は
沈黙を破るその声は 誰にも聞こえはしない